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2007年6月29日 (金)

日本は美しい国か 10 弁護士懲戒請求騒動

山口県光市母子殺害事件について、ワイドショーでもおなじみの橋下徹弁護士が、テレビ番組を通じて弁護団への懲戒請求をするよう視聴者に呼びかけたそうです。橋下弁護士は、「SAPIO」6/27号でも同様の主張をしています。

以下、『』内は番組中での橋下弁護士の発言です。

『いや、もうね。残念というかねぇ・・・所詮、弁護士っていうのもこんなものなのかなぁっと。んで、21人の弁護団の中で、特に安田って弁護士はね、あれはもう本当に弁護士バッジ取らないといけないはずなんですよ。というのは、光市(この事件)の元々の最高裁の弁論の期日をですね、日弁連の模擬裁判の何かリハーサルがあるって事で、欠席をしたんですよね」』

期日の変更を事前に申し出ていて、通常なら裁判所の方で受け付けてくれるはずなのに受け付けてくれなかった、だからやむなく欠席した。そういう安田弁護士側の主張は全く無視した発言です。

『だからこれがね、1審2審で出ていれば弁護人として止むを得ない面もあります。国家権力に対して、唯一被告人を代弁するって事で言わざるをえないんですけども。明らかに今回は、あの21人というか、あの安田って弁護士が中心になって、こういう主張を組み立てたとしか考えられないですよ。』

安田好弘弁護士は「年報・死刑廃止2006 光市裁判」の中でこう言っていたそうです。

「一審、二審の弁護人は犯罪事実についてはほとんど関心がなかった。つまり彼に対して事実を聞いていないんです。

「驚くことに、第一審も控訴審も、何の躊躇もなく、検察官の主張通りの事実を認めたんです。もちろん弁護人も争いもしませんでした。

彼が法廷で事実について聞かれたのは、一審の10分間くらいのことです。その中で、彼は、奥さんに対しても子どもさんに対しても殺すつもりはなかったんだ、わけのわからないうちに相手の人が亡くなっちゃったんだというような言い方をして、殺意を否認しているんです。しかし、被告人がそのように供述しているにもかかわらず、検察官も弁護人も裁判官も、全員が、彼の供述に反応しなかったんです。その鈍感さは一体何なのでしょうね。

まるで「それでもぼくはやってない」という映画のようですね。

こういうことを知ってて報道しないのか、知らずにいい加減なことを公共の電波上で流しているのか。どちらなんでしょう?

『弁護士自治といって、監督官庁が無いんですよ。んで、国家権力と戦うって事で、唯一弁護士会が懲戒権を持っていて、でだからね、僕はTVでカットされたら仕方ないんだけど、ぜひ全国の人ね、もしあの弁護団に対して許せないんだと思うんだったら、一斉に弁護士会に懲戒請求をかけてもらいたいんですよ。1人の弁護士に懲戒請求が来ただけで、まぁ僕なんかは10何件ってやられるんですが、2~3件来ただけで、弁護士会は大慌てなんですよ。誰でも簡単に弁護士会に行けば、懲戒請求が立てれるので、あの21人の弁護士に対して、何十万件って懲戒請求を立ててもらいたい』

私はワイドショーにおけるコメンテーター弁護士の発言を不満に思いながら聞いていました。「推定無罪」の原則を無視し、犯人と決め付けての名誉毀損。今後は、懲戒請求用にメモをとりながらワイドショーを見ることにします。

『だからね、これを1審で言ってたら仕方無いんですよ。だからそうであればね、なぜ1審2審で言わずに、この差し戻し審になって初めてそういう主張をしたのかというのをね、きちんと説明しないと、あれだから訴えるとかじゃなくて、懲戒請求を1万2万とね、番組見てる方が、懲戒請求立てて下さったら、弁護士会としても処分出さないわけにはいかないですよ』

この件では、ネット上でも懲戒請求を呼びかけるための「まとめサイト」まで登場、それをたしなめるブログも登場しました。その後、「まとめサイト」の方はなくなってしまったそうです。

懲戒請求をたしなめるブログによると、平成19年4月24日、最高裁第3小法廷は、「懲戒請求をする者は,懲戒請求を受ける対象者の利益が不当に侵害されることがないように,対象者に懲戒事由があることを事実上及び法律上裏付ける相当な根拠について調査,検討をすべき義務を負うものというべきである。そうすると,同項に基づく懲戒請求が事実上又は法律上の根拠を欠く場合において,請求者が,そのことを知りながら又は通常人であれば普通の注意を払うことによりそのことを知り得たのに,あえて懲戒を請求するなど,懲戒請求が弁護士懲戒制度の趣旨目的に照らし相当性を欠くと認められるときには,違法な懲戒請求として不法行為を構成すると解するのが相当である」としているのだそうです。

それを知らずに出してしまった人が結構いるようですが…橋下弁護士、責任取れるのでしょうか?

橋下弁護士が出演して上記内容を話した番組名は、「たかじんのそこまで言って委員会」とかいうらしいですが、「たかじんの調べもせずにそこまで言って委員会?」に変更したらいかがかと思います。

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