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2018年5月24日 (木)

がんと運動 3

がんと運動に関しては、こんな記事もあります。

運動は最も有効性が証明された乳がん再発予防法

>この研究グループによるエビデンスのレビューから、運動が乳がんの再発と死亡のリスクを下げる効果がもっとも大きいと報告されたことが明らかになった。

その元となったアメリカの記事はこちら。

Exercise 'most proven method' to prevent return of breast cancer

下の方に”Links to the science”とあります。

そこで紹介されてるのがこちら。

Lifestyle modifications for patients with breast cancer to improve prognosis and optimize overall health

ここで、運動が乳がん再発予防に効果あるとして、二つの文献を上げています。

Physical activity, risk of death and recurrence in breast cancer survivors: A systematic review and meta-analysis of epidemiological studies

Exercise after breast cancer treatment: current perspectives

これらは二つともメタアナリシス、既に報告されている複数の論文からの結論です。

しかし、上の方の論文はただの数字の羅列。

下の方の論文は、

”Effects of exercise on physical well-being”
”Effects of exercise on emotional well-being”
”Effects of exercise on bone mineral density”

この3つを表にして説明してくれてます。

そう、メタアナリシスで扱ってる論文の多くは

運動で短期的に「身体状態が改善した」「精神状態が安定した」「骨密度が向上した」などの結果が出た、という内容が殆どであって、

乳がん患者がその後も再発せず長生きしたのかどうか?という問いに関する答えは書いてありません。

これらの論文が出されたのは2015年。

以前紹介しました「乳癌のタモキシフェン耐性因子、特定か【米国癌学会】」という短信が出たあたりです。

そう、軟骨の再生にも関わるTGFBR2(トランスフォーミング再生因子β受容体タイプ2)が少ないと無再発生存率も低いという発見。記事には軟骨のことなんて何も書いてませんが。

上の方のメタアナリシスは2015年3月なのでこの短信より若干早いんですが、もしかしたらこの短信が出たら「乳がん患者は運動しない方がいい」というのがバレるので、それを誤魔化すために早めに出したのかもしれません。

ちなみに、遺伝子複製阻害剤などの抗がん剤治療を受けている場合の運動と、そうでない場合の運動では、がん細胞に対する影響が全く違います。

抗がん剤治療を受けていると、トレーニングした部位は血行が良くなり、薬剤も流れやすくなるので、抗がん剤の効果が出やすくなります。なので腫瘍は小さくなります。この場合、運動により成長ホルモンやIGF-1(インスリン様成長因子1)、女性ホルモン(エストロゲン)などはあまり影響しません。

一方、化学療法ではあってもホルモン治療のみの場合や、手術は受けたけど抗がん剤治療は受けてない、などの場合は、

血行がいい状態で成長ホルモンやIGF-1(インスリン様成長因子1)、女性ホルモン(エストロゲン)などの影響を大きく受けるので、腫瘍が大きくなる可能性があります。

もちろん、運動には骨密度の上昇や血糖値の低下、ストレスの発散など、メリットはいろいろとあります。

しかし、ことTGFBR2が低いがん患者は、運動はしない方がいいと思います。

軟骨再生のためにどうしてもエストロゲンが出てしまうので。

そして多分、私はそのタイプです。


とにかく私は、週に300時間以上は運動していた頃に乳がんになりました。

そして、乳がん発覚後もしばらく運動を続けて、結局悪化しました。

もしかしたら、乳がん予防のための運動としては、「週150時間のウォーキング」が運動の上限、ということなのかもしれません。














乳がんのガイドラインと手術とがんもどき

乳がんのガイドラインが改訂されたそうです。

しかしネットには載ってないんですね。

こちらで、書籍として販売してます。

金原出版
http://www.kanehara-shuppan.co.jp/books/detail.html?isbn=9784307203876

税込5,400円。

国内で乳がん治療を行う病院が全て購入するとしたら、すごい数でしょうね。出版不況もどこ吹く風、みたいな。

報道によると、乳がん患者はがんになっていない側の乳房も予防のために切除することを「強く推奨する」ことになったのだそうです。

>「予防」切除強く推奨 逆の乳房も発症リスク(毎日新聞2018年5月16日)

>日本乳癌(がん)学会は16日、3年ぶりに改定した診療ガイドラインを公表した。遺伝子変異が原因で乳がんを発症した患者について、がんになっていない側の乳房も再発予防を目的に切除することを「強く推奨する」との見解を示した。推奨の度合いをこれまでの「検討してもよい」から最も高い段階に引き上げた。ただ、予防切除は公的医療保険の対象外で、患者は全額負担が求められる。同学会は保険適用を国に働きかけていくという。

日本の医学界は、よっぽど手術が好きなんですね。

経皮的乳がんラジオ波焼灼療法なんかもあるにはありますけど。殆ど知られてませんね。

ちなみに以前は別の方法が先進医療として扱われていたんですが…ラジオ波ではなく、針を刺して焼く、というもの。消えちゃったのかな?海外では結構あるようなんですが。

悪性腫瘍の切除術は、傷の修復のために細胞分裂が盛んになるのでそれに必要なホルモンなどが分泌され、そのせいで切除しきれなかった悪性腫瘍が増加してしまう、という話をどこかで聞きました。

なので、予防のための手術、もしかしたらがんを誘発するのでは?と私は考えてます。

ちなみに。

手術しても再発しない予後が良好のがんは、IDLE(InDolent Lesions of Epithelial origin)かもしれません。

日本語に訳すと「上皮起源の無痛性病変」。わかりやすい表現では「がんもどき」あたりでしょうか。



追記

「経皮的乳がんラジオ波焼灼療法」とは別に「乳がん凍結療法」というものがあります。先進医療にはなっていませんが、詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

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  • がん対策推進基本計画
    厚生労働省が平成24年に発表したもの。これによると、治療せずに様子を見る「経過観察」はしちゃダメ!なのかな?なんで?w
  • 国立がん研究センター
    食事療法については何も載っていません。アルコール摂取を控えましょう、肥満に注意しましょう、ぐらい。

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  • サラ・ブライトマン: 神々のシンフォニー
    日本盤のみボーナストラック追加。
  • 3/8にリマスター発売。
    Pink Floyd: 狂気
    まさに「狂気の沙汰」ですね。
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