最近のトラックバック

Sage's List

« 「がん」とは? | トップページ | 乳がんブログ? »

2019年1月20日 (日)

「乳がん」とは?

前回、ある本からの引用で「がん」とは何か、について書きました。

炎症による活性酸素大量発生ががん化の原因である、と。しかしホルモン依存性のがんはその限りではないそうで、ではどうなっているのか?その本には書いてありませんでした。

仕方なく、今度はこのあたりの本を読んでみました。

医者も知らないホルモンバランス 増補改訂版

医者も知らない乳がんとホルモン療法

分厚いハードカバー本で、論文の引用が多く専門用語が多数出てくるので、こちらもなかなか読み進められなかったのですが。

乳がんの発症機序について、著者であるリー博士は、カヴァリエリ博士の研究内容から説明されています。

こちらの論文

Molecular origin of cancer: Catechol estrogen-3,4-quinones as endogenous tumor initiators

には、エストロゲンがどのように変化していくかが説明されています。

図を見ると分かりやすいかと思います。

エストロゲンには三種類あります。エストロン、エストラジオール、エストリオール。エストロンをE1、エストラジオールをE2、エストリオールをE3と略したりするそうです。

これらがどういう代謝経路をとるか?

特に、エストラジオールとエストロンの二つ。

これらはシトクロムP450ヒドロキシラーゼという酵素によって、4ヒドロキシエストロゲン(カテコールエストロゲンとも呼ばれる)になります。

そこに活性酸素(フリーラジカル)が作用するとエストロゲン-3,4-キノンに変化します。これはとても不安定な物質で、それがDNAと結合してしまうと、エストロゲンDNA付加生成物となります。

こうしてDNA損傷が発生することにより乳がんが発生する、と。そういうことらしいです。



ふーむ

活性酸素はここにも出てくるんですねぇ。

乳がん患者の乳房内の細菌叢は、健康な女性の細菌叢と比較すると、乳酸菌などが少なくブドウ球菌、大腸菌などが多いという論文がありましたが、このあたりに関係しているのかも。




しかし。

「エストロゲンの代謝が問題」

もしかしたらここで、疑問に思う方もいるかもしれません。



「更年期って、エストロゲン減るんじゃないの?補充療法したりするぐらいなんだから。なら、乳がんにはなりにくくなるのではないの?」



そこが医療業界のなせる業。更年期で減るのは実際にはエストロゲンではなく、プロゲステロンの方なのだそうです。なのに何故か、エストロゲンが不足しているかのような宣伝ばかりされるのだとか。



リー博士によると、こんなことのようです。

卵巣で作られる女性ホルモンには、二種類あります。

エストロゲンと、プロゲステロンです。

エストロゲンは、卵胞ホルモンとも呼ばれています。月経出血後に多く分泌されるホルモンで、卵胞が卵子の成熟を促す間に、子宮内の組織形成と血液供給を促します。

プロゲステロンは黄体ホルモンとも呼ばれています。排卵後、空になった卵胞は黄体と呼ばれますが、それは文字通り黄色いから。プロゲステロンは黄体で作られ、月経周期後半に多く分泌されます。

月経周期前半はエストロゲン優勢、後半はプロゲステロン優勢。これが一般的な女性のホルモンバランスです。

エストロゲンは卵胞を成長させる作用、つまり細胞増殖作用があり、プロゲステロンは子宮内膜をアポトーシス(細胞死)させる作用があるとのことです。

しかし、先進国の女性ではプロゲステロンが不足して、エストロゲンが優勢であるケースが多いそうです。

それは何故か、と言いますと。

プロゲステロンはエストロゲンの元になります。他にも、副腎皮質ホルモンの材料にもなります。

栄養が不足しているとエストロゲンはあまり作られません。しかし先進国の女性は栄養過多なのでエストロゲンは十分作られていて、エストロゲンが不足しているケースは少ないそうです。

さらに先進国の女性は、ストレスにより副腎皮質ホルモンの需要も多く大量に作られ消費されます。プロゲステロンはこれらの材料でもあります。なのでプロゲステロンがこれらのホルモンに代わってしまうことにより、不足しがちになるようです。

おまけに、先進国では「環境ホルモン」が問題になっています。環境ホルモンとは、体内であたかもホルモンのようにふるまい、ホルモンバランスを崩す化学物質のことです。外因性内分泌攪乱物質などとも呼ばれます。ダイオキシンやPCB、ビスフェノールAなどが有名ですが、他にもたくさんあります。

それら環境ホルモンの多くは、エストロゲン様の作用をするそうです。エストロゲンとプロゲステロンのバランスが、ますます悪くなります。

そして、月経が終わり更年期となると、一般的にはエストロゲンが不足するように思われてますが、実はエストロゲンはあまり減りません。エストロゲンは脂肪組織内でアンドロゲンからも作られます。なので、卵巣で作られなくなる分が減る、ということでエストロゲンは40~60%減るだけだそうです。

一方、生理が止まるということは、卵巣が働かなくなる、ということ。つまり排卵が行われず黄体も作られなくなります。すると黄体ホルモンであるプロゲステロンは、殆ど分泌されなくなるそうです。

つまり「あまり減らないエストロゲン」と「激減したプロゲステロン」によりホルモンバランスが崩れている。それが問題だ、と。

しかし更年期は何故かエストロゲンが不足しているかのような宣伝が行われ(それに反する記事を書こうとしたブリティッシュ・コロンビア大学のプライオア博士は、編集者に拒否されたそうです)ホルモン療法と称してエストロゲン補充療法が行われ、天然のプロゲステロンではなく人口のプロゲスチンなどが使われ、それが乳がんや子宮がんのリスクを上げているそうです。

また、エストロゲン不足の場合は、乳がん予防などの観点からエストリオールを勧めてらっしゃいますが、これもあまり研究が進んでいないとのこと。



ジョン・R・リー博士のこの一連のホルモン関係の本、ものすごく面白いです。

難しい論文を分かりやすく解説してくれてますし、なにしろ、医療業界側の欺瞞が暴露されまくってるw

というわけで、次回はそのあたりのご紹介もしていきたいと思います。

« 「がん」とは? | トップページ | 乳がんブログ? »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「乳がん」とは?:

« 「がん」とは? | トップページ | 乳がんブログ? »

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

Sage's Link List

  • がん対策推進基本計画
    厚生労働省が平成24年に発表したもの。これによると、治療せずに様子を見る「経過観察」はしちゃダメ!なのかな?なんで?w
  • 国立がん研究センター
    食事療法については何も載っていません。アルコール摂取を控えましょう、肥満に注意しましょう、ぐらい。

Sage's Music List

  • サラ・ブライトマン: 神々のシンフォニー
    日本盤のみボーナストラック追加。
  • 3/8にリマスター発売。
    Pink Floyd: 狂気
    まさに「狂気の沙汰」ですね。
  • Walk This Way
    RUN D.M.C.:
    エアロスミスとのコラボ。
  • Somewhere I Belong
    LINKIN PARK: METEORA
    あるプログラムでの使用曲。
無料ブログはココログ