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2019年3月11日 (月)

5年生存達成記念「乳がんと運動」

2011.3.11、あの東日本大震災から、今日で8年が経ちました。

そして私が乳がんの診断を受けたのは2014.3.11。今日で満5年になります。

抗がん剤の副作用が酷く、一度は西洋医学と決別。食事療法、漢方薬、陶板浴、ヨガ、その他もろもろ試行錯誤し、最近はまた西洋医学のお世話にもなりながら、何とか生きながらえております。

一時はかなり悪化したにもかかわらずここまで生きながらえたのは、抗がん剤での失敗以降、通説によらず自分で調べて実践してきた結果だと思っています。



「運動」を「軽めのウォーキング」に変えたのもその一つ。



前回の記事で書きましたが、自身の乳がんを自然療法で治したというロレイン・デイ医師、乳がん自然治癒のために「週4時間のエクササイズ」を勧めているそうです。

しかし私の実感では、エクササイズで痛みが増すことこそあれ、腫瘍が小さくなったりすることはありませんでした。

5kmのマラソンに参加した後、大量に出血したり。

乳がんにエクササイズがいいというのは本当なのか?と色々調べてみたのですが、

その根拠となったであろう論文はこちらのようです。

Physical Activity and Survival After Breast Cancer Diagnosis

この論文は、一時期「乳がんヨガ」のサイトに貼られていた厚生労働省による

がんの補完代替医療 ガイドブック 第3版

そこに参考図書として記載されていた本

「がんに効く」民間療法のホント・ウソ(住吉義光・大野智/著:中央法規出版、2007年)

に参考文献として記載されていたものです。

調査の内容は、 1984年から1998年の間にステージI、II、またはIIIの乳がんと診断された看護しさん達の追跡調査。2002年6月まで(死亡の場合はその時点まで)追跡調査された2987名の回答に基づく調査です。

余暇にどのような身体活動をしたかを調査して、METスコア換算で計算しています。

METスコアとは身体活動のエネルギーコストを評価するための尺度です。3METが1時間のウォーキング、7METが1時間のジョギングに該当するのだとか。詳しくはこちらを参照してください。

その結果が、下記の通り。

Google先生に翻訳してもらったものを張り付けてみますね。

>週に3 MET時間未満の身体活動に従事している女性と比較して、乳がんによる死亡の調整相対リスク(RR)は3〜8.9で0.80(95%信頼区間[CI]、0.60〜1.06)であった。 1週間あたりのMET時間 1週間あたり9から14.9 MET - 時間で0.50(95%CI、0.31-0.82)。

>コホートの残りの部分のような活動の最も高いカテゴリーの女性は主に歩行者でしたが、彼らはより長い期間歩いていました。45%が週5時間以上の歩行、28%が週1時間以上の自転車走行、28%が週1時間以上のエアロビクスクラスへの参加を報告しています。

ふーむ…。ウォーキング、ですか。「乳がんヨガ」の根拠としては薄いような。

他に似たような研究はないか?

そう思い、色々調べてみたら、こんな文献を発見しました。

Epidemiologic issues related to the association between physical activity and breast cancer.

乳がんと身体活動の関連についての21の研究のうち、15の研究で運動は乳がんリスク下げるとの結果、4件の研究で効果なし、2件では身体活動に関連した乳がんのリスク増加が見られたとのこと。

リスク低下も、リスク増加もあり?



さて、これはどういうことか?



運動といえば成長ホルモン。Wikipediaで調べますと、こう書いてあります。

>標的器官に直接働く場合と間接的に働く場合がある。間接的に働く場合、成長ホルモンが肝臓などにはたらきかけ、IGF-1(インスリン様成長因子-1、別名ソマトメジンC)を分泌させ、それらが標的器官に働きかける。

IGF-1!懐かしい。

抗がん剤の副作用を受けた後食事療法を試みることに決めたのですが、どれも経験則からの主張ばかりで科学的根拠に乏しく、信用できるのかどうか不安に感じていた頃、見つけたのがジェイン・プラント博士の「乳がんと牛乳」でした。

そこには、牛乳に含まれるIGF-1が乳がん悪化の原因となる、と書かれていました。

ははぁ…。これか。

そこで、IGF-1とがんの関連を調べてみたところ、いろいろ見つけました。

Growth hormone, the insulin-like growth factor axis, insulin and cancer risk

(Google翻訳)
>成長ホルモン(GH)、インスリン様成長因子I(IGF-I)、およびインスリンは、腫瘍の成長と進行を促進する可能性があります

The Insulin-like Growth Factor Axis, Adipokines, Physical Activity, and Obesity in Relation to Breast Cancer Incidence and Recurrence

(Google翻訳)
>IGF軸の変化は癌の危険性と進行を増大させる可能性があります。疫学的研究からの結果は、より高い循環レベルのIGF - Iが乳癌のリスク増加と関連していることを示している。

やはり、関連あるようです。そして

IGF1陽性の乳がんは食事療法の効果がある

IGF-1陽性の乳がん患者の炭水化物摂取と再発率とは相関するそうです。

IGF-1陽性の乳がん患者と、IGF-1陰性の乳がん患者がいて、IGF-1陽性の患者は低炭水化物食を処方されたグループの再発率が1/5に低下したとのこと。

IGF-1は「インスリン様成長因子」。インスリン同様、血液中の糖を使って細胞分裂を促します。なので、IGF-1陽性の乳がん患者は、糖分を減らす食事をすると予後が改善される、と。



納得しました。

私は運動以外では、甘いものを食べると具合が悪くなります。

これは、おそらく私は「IGF-1陽性」だということでしょう。

だから、医療関係者からは否定されがちな「玄米食(=低糖質食)」の方が調子がいいのだと思います。



そしてIGF-1の活動は成長ホルモンと関連しています。

Wikipediaにも成長ホルモンがIGF-1を「肝臓から分泌させる」と書かれてました。



そして成長ホルモンが分泌されるのは言うまでもなく「運動」です。

それも有酸素運動よりも無酸素運動、無酸素運動の中でも特に負荷の高い筋力トレーニング或いはそれに準じたスロートレーニング、加圧トレーニングなどで特に分泌量が上がるようです。

私の場合も、レスミルズプログラムなどの激しい運動による成長ホルモンの分泌で、IGF-1陽性の乳がん細胞が増殖した可能性があるのですよ。



上記の低糖質食の論文では、IGF-1陽性と陰性の患者の比率は半々ぐらい。

人種での差もあるようなので日本人で調べてみると、大腸がんでは35.6%とのデータがありました。IGF-1陽性だと肝臓転移しやすいそうです。

「運動は効果ある!」と声高に主張する乳がん患者、治療者がいる一方で、私のように「運動すると痛む」「出血する」乳がん患者もいる。

その理由は「IGF-1陽性か、陰性か」の違いにあるようです。ようやく分かりました。



ドイツの研究では、運動を推奨できる乳がん患者は1/3だそうです。

おそらく、「乳がんヨガ」が効果あるのも1/3程度でしょう。

残りの2/3にも勧めるのでしょうか?そしてBCYIは某社の協力も得ているようですが、もし乳がんヨガで乳がんが悪化したら「これでも飲んでね」ってことなのでしょうか?イギリスでは認可されてない薬のようですが。



乳がん患者「全員」がやってもいいのはヨガの中ではおそらく、呼吸法や瞑想法ぐらい。

運動全体の中では、最初の論文にあったような週に一時間程度の「ウォーキング」。

ウォーキングはごく軽い有酸素運動ですので、成長ホルモンをあまり分泌させません。

しかし、血糖値を下げる効果はあります。そのため低糖質食同様、IGF-1の活動が抑制されたのではないでしょうか。

私の場合、運動による痛みに気付いてから徐々に運動強度を落としてきたのですが、結局ウォーキングに落ち着きました。

どうやら、間違ってはいなかったようです。

アロマターゼ阻害剤の副作用による関節痛のため、連続して歩けるのは10分程度。この副作用には困ったものですが、その結果最適な運動とその量を見つけることが出来たのは「ケガの功名」でしょうか?



「息を吸って~、吐いて~。」との声かけだけなら、今どきはマッサージチェアでもやってくれます。

乳がん患者に「乳がんヨガ」などの特殊な運動を勧める人は、その患者の乳がんがどんなタイプなのか、しっかり見極めてからにするべきだと思います。

患者個人の考え方や性格のせいにする前に。

2019年3月 5日 (火)

アメリカの自然派女性医師

前回の記事で、妙な自然派乳がん患者のブログを紹介しました。

このブログでは、自分の乳がんを自然療法で治したロレイン・デイ医師のYouTube動画が紹介されています。

そしてその医師の実践内容を記載しているんですが、その内容がこちら。

・よい食べ物による適切な栄養摂取、動物性食品の排除
・砂糖抜き。砂糖は免疫機能を低下させる
・水を飲むこと。よくなりたかったら身体を脱水させてはいけない
・太陽光。体内の腫瘍を縮小させ、免疫力を高める
・新鮮な空気。室内の空気を吸い続けると腫瘍は二倍の早さで育つ
・週4時間のエクササイズで乳がんのリスクを減らすことができる
・治癒ホルモンがつくられる 10時から 2時の間に寝ていること
(治癒ホルモンの恩恵を得るためには 9時半にはベットに入っていること)
・ストレスから解放されていること
・他者を赦すこと
・医師ではなく神を信じること(身体を創ったのは、医師ではなく神だから)



「動物性食品の排除」はいいでしょう。乳製品にはエストロゲン、IGF-1その他乳がんを増殖させるホルモンが含まれてますし、肉にもそういったホルモン、サイトカイン類が含まれていたりします。酷いものになると肥育ホルモン剤が入っていたりしますし。



「砂糖抜き」も食事療法ではよく言われます。がん細胞はブドウ糖をえさにしています(それを利用したのがPET検査)ので、砂糖のみならずGI値が高いものは避けた方が良いようです。



「水を飲むこと」には若干の疑問が。私は一時期、乳がんに効くという漢方薬を煎じて大量に摂取していましたが、効果があったかどうか分かりません。煎じ薬やお茶ではなく、ただの「水」の方がいいということでしょうか?しかし水の飲み過ぎも胃酸が薄まったりなどの弊害もありますし。よく分かりません。

「太陽光」。これはビタミンDと関連します。浴びた方がいい。入院時に実感しました。



「新鮮な空気。室内の空気を吸い続けると腫瘍は二倍の早さで育つ」…?このあたりから怪しくなります。室内の空気を吸い続けるのが良くないなら、入院治療のみならず、フィットネスクラブでの運動も、病院内での乳がんヨガも良くないってことになりますねw



「週4時間のエクササイズで乳がんのリスクを減らすことができる」何度も言いますが私は毎日のようにフィットネスクラブで運動する生活してて、乳がんになったんですよ。乳がんになってからはむしろ、運動後に痛むことが多々ありました。この件については長くなるので、別途記事にします。



「治癒ホルモンがつくられる 10時から 2時の間に寝ていること

(治癒ホルモンの恩恵を得るためには 9時半にはベットに入っていること)」

えーっと…

「治癒ホルモン」?念のためググってみましたが…コレですか?

「『成長』ホルモン」のことでしょうか?だとしたら、がん細胞をも成長させてしまうホルモンですよ。実際、モーズ軟膏前、出血したり痛みが出ていたりしていた頃は、痛みは夜間に出ることが多かったのですけど。



「ストレスから解放されていること」はい、今はフィットネスクラブ退会しましたので他の会員の方から「ぶつかったでしょ!」とか「私、この人、キライ!」とか言われるストレスからは解放されておりますw



「他者を赦すこと」関係あるんですかね?あるとしたら何故?ストレスやホルモンの関係ですか?医師ならそのあたり解説すべき。



「医師ではなく神を信じること」はい、私は日本書紀や古事記には書かれていない(この辺りには来ていないことになっているが伝承が多数残されている)神を信じています。薬の神様でもあります。



ロレイン・デイもしくはロレーヌ・デイ医師。

検索してみますと、公式サイトが見つかりました。

もしかしてこちらも?


どうやら内海聡医師や近藤誠医師に近い方のようですね。

おそらく、医療の問題点について指摘し、改善すべく活動をされているようです。それはわかります。

しかし

内海聡医師も近藤誠医師も、実は、


がんの「治療」に関しては、大した実績残してないんです。


内海聡医師は確か、妊娠中にがんが発覚した妊婦さんを無事出産させたという報告をFBに上げてたことはありました。

でも、それだけなんです。

毒性の強い抗がん剤や侵襲性の高いリンパ郭清などの手術、強すぎる放射線では確かに、治るものも治りません。

治療に問題あるとして、問題提起するのはいいと思います。

ですが


がんって、自然療法でも、なかなか治らないんですよ。


なので私は、食事療法続けつつ、ホルモン療法、放射線療法などに頼っているわけです。


それと、このロレイン・デイ医師。

もともと「整形外科医」だそうです。

整形外科医が、乳がんの外科的手術を否定するのでしょうか?「手術ががんを発生させる」なら、膝関節の手術やなんかも受けない方がいい?よく分かりません。

非浸潤性乳管がんをごく初期に見つけて手術で切り取ったのを「自然療法で治した」って言ってるんじゃないのかなぁ?デジカメなどが無かった頃の話なので、腫瘍の画像出せないのは仕方ないのでしょうけど。

なあんて思ったりして。


こういうこと書くと、自然派さんからは「あなたは性格が悪いから治らないんだ!」とか言われるんですよね。

はいはい、私が性格悪いのは「遺伝」だと思いますよ~、だから、「性格遺伝子」がいい方向に変わる自然療法見つけてくださいお願いします、とでも書いておきましょうか。

長くなったので、「乳がんと運動」については別途記事にします。

2019年1月20日 (日)

「乳がん」とは?

前回、ある本からの引用で「がん」とは何か、について書きました。

炎症による活性酸素大量発生ががん化の原因である、と。しかしホルモン依存性のがんはその限りではないそうで、ではどうなっているのか?その本には書いてありませんでした。

仕方なく、今度はこのあたりの本を読んでみました。

医者も知らないホルモンバランス 増補改訂版

医者も知らない乳がんとホルモン療法

分厚いハードカバー本で、論文の引用が多く専門用語が多数出てくるので、こちらもなかなか読み進められなかったのですが。

乳がんの発症機序について、著者であるリー博士は、カヴァリエリ博士の研究内容から説明されています。

こちらの論文

Molecular origin of cancer: Catechol estrogen-3,4-quinones as endogenous tumor initiators

には、エストロゲンがどのように変化していくかが説明されています。

図を見ると分かりやすいかと思います。

エストロゲンには三種類あります。エストロン、エストラジオール、エストリオール。エストロンをE1、エストラジオールをE2、エストリオールをE3と略したりするそうです。

これらがどういう代謝経路をとるか?

特に、エストラジオールとエストロンの二つ。

これらはシトクロムP450ヒドロキシラーゼという酵素によって、4ヒドロキシエストロゲン(カテコールエストロゲンとも呼ばれる)になります。

そこに活性酸素(フリーラジカル)が作用するとエストロゲン-3,4-キノンに変化します。これはとても不安定な物質で、それがDNAと結合してしまうと、エストロゲンDNA付加生成物となります。

こうしてDNA損傷が発生することにより乳がんが発生する、と。そういうことらしいです。



ふーむ

活性酸素はここにも出てくるんですねぇ。

乳がん患者の乳房内の細菌叢は、健康な女性の細菌叢と比較すると、乳酸菌などが少なくブドウ球菌、大腸菌などが多いという論文がありましたが、このあたりに関係しているのかも。




しかし。

「エストロゲンの代謝が問題」

もしかしたらここで、疑問に思う方もいるかもしれません。



「更年期って、エストロゲン減るんじゃないの?補充療法したりするぐらいなんだから。なら、乳がんにはなりにくくなるのではないの?」



そこが医療業界のなせる業。更年期で減るのは実際にはエストロゲンではなく、プロゲステロンの方なのだそうです。なのに何故か、エストロゲンが不足しているかのような宣伝ばかりされるのだとか。



リー博士によると、こんなことのようです。

卵巣で作られる女性ホルモンには、二種類あります。

エストロゲンと、プロゲステロンです。

エストロゲンは、卵胞ホルモンとも呼ばれています。月経出血後に多く分泌されるホルモンで、卵胞が卵子の成熟を促す間に、子宮内の組織形成と血液供給を促します。

プロゲステロンは黄体ホルモンとも呼ばれています。排卵後、空になった卵胞は黄体と呼ばれますが、それは文字通り黄色いから。プロゲステロンは黄体で作られ、月経周期後半に多く分泌されます。

月経周期前半はエストロゲン優勢、後半はプロゲステロン優勢。これが一般的な女性のホルモンバランスです。

エストロゲンは卵胞を成長させる作用、つまり細胞増殖作用があり、プロゲステロンは子宮内膜をアポトーシス(細胞死)させる作用があるとのことです。

しかし、先進国の女性ではプロゲステロンが不足して、エストロゲンが優勢であるケースが多いそうです。

それは何故か、と言いますと。

プロゲステロンはエストロゲンの元になります。他にも、副腎皮質ホルモンの材料にもなります。

栄養が不足しているとエストロゲンはあまり作られません。しかし先進国の女性は栄養過多なのでエストロゲンは十分作られていて、エストロゲンが不足しているケースは少ないそうです。

さらに先進国の女性は、ストレスにより副腎皮質ホルモンの需要も多く大量に作られ消費されます。プロゲステロンはこれらの材料でもあります。なのでプロゲステロンがこれらのホルモンに代わってしまうことにより、不足しがちになるようです。

おまけに、先進国では「環境ホルモン」が問題になっています。環境ホルモンとは、体内であたかもホルモンのようにふるまい、ホルモンバランスを崩す化学物質のことです。外因性内分泌攪乱物質などとも呼ばれます。ダイオキシンやPCB、ビスフェノールAなどが有名ですが、他にもたくさんあります。

それら環境ホルモンの多くは、エストロゲン様の作用をするそうです。エストロゲンとプロゲステロンのバランスが、ますます悪くなります。

そして、月経が終わり更年期となると、一般的にはエストロゲンが不足するように思われてますが、実はエストロゲンはあまり減りません。エストロゲンは脂肪組織内でアンドロゲンからも作られます。なので、卵巣で作られなくなる分が減る、ということでエストロゲンは40~60%減るだけだそうです。

一方、生理が止まるということは、卵巣が働かなくなる、ということ。つまり排卵が行われず黄体も作られなくなります。すると黄体ホルモンであるプロゲステロンは、殆ど分泌されなくなるそうです。

つまり「あまり減らないエストロゲン」と「激減したプロゲステロン」によりホルモンバランスが崩れている。それが問題だ、と。

しかし更年期は何故かエストロゲンが不足しているかのような宣伝が行われ(それに反する記事を書こうとしたブリティッシュ・コロンビア大学のプライオア博士は、編集者に拒否されたそうです)ホルモン療法と称してエストロゲン補充療法が行われ、天然のプロゲステロンではなく人口のプロゲスチンなどが使われ、それが乳がんや子宮がんのリスクを上げているそうです。

また、エストロゲン不足の場合は、乳がん予防などの観点からエストリオールを勧めてらっしゃいますが、これもあまり研究が進んでいないとのこと。



ジョン・R・リー博士のこの一連のホルモン関係の本、ものすごく面白いです。

難しい論文を分かりやすく解説してくれてますし、なにしろ、医療業界側の欺瞞が暴露されまくってるw

というわけで、次回はそのあたりのご紹介もしていきたいと思います。

2018年10月24日 (水)

販売中止となった抗がん剤

日本人研究者ノーベル医学・生理学賞受賞からのオプジーボフィーバー、ようやく一段落してきたようですね。

なんでも、オプジーボは肝臓がんの抗がん剤として期待されているとか。

自己免疫性疾患という重篤な副作用の存在を考えると、喜んでばかりはいられないはずなんですけどねぇ。

ところで。

肝臓がんに効く抗がん剤として、「スマンクス」という薬品が存在していたことはご存知でしょうか?

私も知らなかったのですが、こちらの書籍に書いてありました。

がん治療革命「副作用のない抗がん剤」の誕生

2016年11月に初版発行された本なので、わりと最近です。私がヘルニア入院から退院して、リハビリに苦労してた頃ですね。

どんなことが書いてあるかといいますと。

従来型抗がん剤が効かない理由とか活性酸素の害とか、いろいろとあるんですが、

古いタイプの抗がん剤にポリマーをくっつけてがん細胞に届きやすくした抗がん剤、スマンクスについて、詳細に書かれています。

腫瘍に届くように設計された薬、DDS(Drug Delivery System)薬と呼ばれるものの一種です。

このスマンクスは適切に使用すれば副作用は殆どなく、固形タイプのがんに対する治療成績もよい。なのに、何故か販売中止になってしまったそうです。

この件について書いてある部分を抜粋いたします。

>スマンクスを合成したのは七九年ですが、承認がとれたのは九三年でした。

>スマンクスの臨床にトライしたのは合成に成功した翌八〇年です。当時は肝がんは見つかってから四カ月で亡くなるといわれていたのに、スマンクスを投与したグループの五〇%が生存していました。そして、九三年に承認を受け、市場に出たのが二〇〇四年。ところが、二〇一三年に販売中止になります。治療に使われたのはわずか九年間でした。だからといって効かなかったのではなく、製薬会社の利益にならなかったからです。まず、薬価(四mgで四万五千五百四円)が他の抗がん剤にくらべて安すぎたことがあげられます。そのうえ投与は一カ月~三カ月に一回でよかったのです。

>製薬会社にはN(人)×T(時間)という方程式があります。たとえば、高血圧や糖尿病は、がんにくらべて患者の数(N)が大きく、治療期間(T)も長いから、マーケットは巨大になります。ところがスマンクスは、他の抗がん剤とくらべて、NもTも小さいから儲からないのです。

>また、スマンクスは固形がんのほとんどに有効で、とくに腎臓がんには効果があったのに、肝臓がんだけで承認をとったことも市場を狭くしてしまいました。そのうえ非常に複雑な物質で、室温で保管すると分解して活性がなくなるので冷蔵冷凍しなければいけない、取り扱いが面倒なのです。そして最大の問題は、静脈注射ではなく、動脈からカテーテルを入れて薬を放出する方法だったことです。当時はそれが出来る医師が少なかったことも致命的でした。薬代よりも医師の技術料の方が高くなってしまうのです。

>スマンクスは素晴らしい抗がん剤ですが、知らないで使うと強い副作用に見舞われました。

>スマンクスは商品として四mgと六mgがありましたから、ほとんどの医師は添付文書に従ってこの量を使っていましたが、これでは多すぎたのです。相当大きな肝臓がんなら四mgとか六mgを使ってもいいのですが、肝硬変の人は免疫力が弱くなっていますから、六mgなんて使うと正常細胞までやられて肝膿瘍を作ったり肝不全になったりと大変なことになります。一mgか二mgで充分だったのです。当時の抗がん剤は百mgとか一gが普通ですから、いかに少ないかがわかると思います。

>スマンクスは四㎎で四万八千円ほどですから、一mgだと一万二千円です。一週間ほど入院して治療しますから、医師の技術料やベッド代を合わせて六十万円ほどかかりますが、そのうち薬代がたった一万二千円!それも一カ月から三カ月に一回ですから、製薬会社はまったく儲かりません。儲からないからコストをかけたくないのは当然です。

以上、上記書籍からの引用でした。

しかし…。

うまく使えば副作用が殆どなく薬代もかからない、治療頻度も低い、なんて優れた抗がん剤のように思えますが…。販売中止とは。

販売中止の詳細を調べようと思って、発売元のサイトを見てみましたが、検索してもヒットしませんでした。おかしいなぁ、添付文書はあるのに。ここにも載ってるのに。

ちなみに、製薬会社は儲からなかったようですが、この薬品のポリマー部分を製造したクラレはかなり儲かったようです。


こういう薬品が販売中止になる一方、95%の死亡率を誇り、海外では軒並み認可取消となった危険な薬品は今でも適応縮小して売られています。詳細はこちらの本に書いてあります。


さて。

厚生労働省は、患者と製薬会社、どちらを向いているか?

そして、患者を救いたいと考える医師と製薬会社、どちらを向いているか?

さらには、マスメディアはどこを向いている?


今回のような事例は山ほどあります。

ネタは沢山仕入れてあるのですが、まだ整理できておりません。


読書の秋とはいえ、こんな本ばかり読んでいると疲れてしまいます。なのでなかなか、ブログが更新できません。

放射線治療の待ち時間に積んどいた本読破したりしたのですが、最近また積んどく本が増えまして…。まったく、ソリティアコレクションには困ったものですw

2018年6月21日 (木)

乳がんヨガ

先日、こんなイベントがあるのを発見しました。

【募集開始】乳がんヨガ指導者養成講座 つくば市

ほぉ。以前、ヨガとは言えないヨガセラピーの講師を務めた方が、今度は「指導者養成」ですと。

なーにやってんだか。

と思ったら。

乳がんヨガ」、大々的に宣伝してやってるんですね。

しかも、サイトでは「術後の回復にリハビリとしてのヨガを推進しています」とありますが、指導者養成講座へのリンクの画像には「乳がん患者さんにヨガを教えてみませんか」とあり、対象が「乳がん経験者」なのか「乳がん患者」なのかハッキリしません。

一応、サイトでの文章読む限りは対象は「乳がん経験者」のようです。おそらく医療広告ガイドライン対策でしょう。

どうやらこの「メディカルヨガ」。こちらの本を教科書にしているようです。

メディカルヨガ-ヨガの処方箋

中古品を買って読んでみました。amazonよりヤフオクが安かったのでブックオフヤフオク店からの購入です。

この本自体は、真面目な本です。ヨガの基本も書かれているし、各症例に応じた内容は医学的根拠を伴って書いてあります。食事のアドバイスもありますし、安全にも配慮しています。

しかし「乳がん」の章はありません。

あるのは「がん」の章。第12章です。

その章の最初のページ(p200)に、ある乳がん患者さんが「慢性病患者にヨガを教える正看護婦(原文ママ)」からヨガセラピーを受けることになるまでの経緯が記載されています。

手術後の、化学療法中に受け始めたのだそうです。

次のページには「ヨガができること」という項目があり、こう書かれています。

以下引用

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ヨガを通じ、がん患者は化学療法などの治療の期間やその後のストレスを和らげ、副作用を乗り切ることができるでしょう。がん治療を受けている人は通常、力強い動きのヨガは行いませんが、ヨガのポーズはそれぞれの身体の状態に合わせて調整できます。心身回復の姿勢と簡単な呼吸法(プラーナヤーマ)は活力を与え、なおかつ、リラックス効果があり、また身体に負担をかけることはほとんどありません。瞑想やイメージ・トレーニングには、深いリラックス効果があり、不安を和らげることができます。

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この後、瞑想、呼吸法などのについての記述が続きます。

注目すべきはここです。

>ヨガを通じ、がん患者は化学療法などの治療の期間やその後のストレスを和らげ、

化学療法を受けていることが前提のようです。

何故か?

以前書きましたね。乳がん患者が運動するとどうなるか。

実際、p202には「痛みがひどくなったとの否定的なコメントをした人がいました。」との記述があります。

科学的根拠としては、よくある「QOLの向上」と、p203で「悪性黒色腫患者の疲労感、抑うつ感、精神的混乱を大きく和らげ、がんと闘うナチュラルキラー細胞の働きを活発にすることがわかりました。」
とあるのみです。

6年後の追跡調査で、悪性黒色腫患者のうち認知行動療法(ヨガとは書かれていない)を受けた34人のうち死亡者は3名、比較対照群、つまり認知行動療法を受けなかった34人のうち死亡者は10名。
悪性黒色腫とは皮膚がんの一種で、メラノーマと呼ばれるものです。オプジーボが適用されることでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

ほくろのような黒いシミが特徴。紫外線曝露と機械的刺激が影響しているのではないかと考えられているようです。

NK細胞が増えたとはいえ、6年後の死亡率が1割弱。行わなかった場合と比べて確かに減ってはいます。

おそらく、紫外線曝露が多かった方がそれを減らし、認知行動療法を行うことで免疫が改善した、ということはあるのかもしれません。

ですが、機械的刺激でメラノーマ発症された方が、認知行動療法による機械的刺激で悪化された可能性はないのでしょうか?

さらには、確か、NK細胞はただ増やしただけでは効果なかったのではありませんでしたか?

呼吸法や「マインドフルネス瞑想法」による効果はあるでしょう。もしかしたら免疫チェックポイントを改善する方向にはたらくこともあるかも知れません。それならそれで、アサナを行う前にしっかり呼吸法や瞑想法を行っておくべきです。



何故なら、p212を見てください。



「スーダ・キャロリン・ランディーンはクリパル・ヨガの指導者で、三度にわたり乳がんを克服したのですが、手術後1週間はストレッチを控えることを勧めています。また、自らの経験から、控えめにヨガを楽しむことの重要性を述べています。」



この記述からは何ともいえませんが、おそらくこのスーダ・キャロリン・ランディーンは、ヨガの指導者として働きながら、乳がんが再発した経験を持っているのではないでしょうか。

だから、自分の経験から、ヨガは控えめにしなさいよ、とアドバイスしているのではないでしょうか。



メラノーマや内臓系のがんなど、ホルモンが関連しないがんも含めた「がんヨガ」ではなく、ホルモンの影響の大きい「乳がん」患者や経験者を対象とした「乳がんヨガ」。

大病院が率先して行うのも理解できます。何しろ抗がん剤やホルモン療法などとの併用必須ですからね。併用しなければ悪化します。間違いないです。



ちなみに、他にもいろんなヨガやってるらしいですが、「メディカルヨガ」の本に出てくる「うつ病」「不眠症」「糖尿病」「繊維筋痛症」などのクラスはないようですね。

「うつ対策ヨガ」なんて流行りそうですが…

何故やらないか?反西洋医学系の人ならピンとくるでしょう。



「向精神薬が売れなくなるから」



結局、こういうことです。あー疲れた。アイアンガーヨガの本に載ってたアサナでリラックスしよう。

機会があれば、「メディカルヨガ」と「アイアンガーヨガ」の違いも書くかも知れませんが、それは、問い合わせの返事が来てからですね。

2018年4月 6日 (金)

がんと運動 2

先日、FBのタイムラインにこんな記事が流れてきました。本文も引用します。


2018年2月16日より18日までアメリカ合衆国フロリダ州オーランドで開催されたThe Cancer Survivorship Symposiumのポスターセッションにて、術前化学療法中の乳がん、大腸がん患者に対する運動の疲労軽減、身体活動向上の効果を検証したPACT試験(Abstract 99)の結果がUniversity Medical Center Utrecht・Anne Maria May氏らにより公表された。
PACT試験とは、術後化学療法治療中のステージI-III乳がん患者(N=204人)、ステージI-III大腸がん患者(N=33人)に対して1週間に2回の頻度で理学療法士監視下にて60分間のサイクリング、ジョギングなどの有酸素運動、筋力トレーニングをし、1週間3回の頻度で自宅にて30分間の身体活動をする群(運動強化療法群)、または通常の身体活動をする群(通常ケア群)に無作為に振り分け、ベースライン時より4年後のMultidimensional Fatigue Inventory(MFI)に基づく疲労スコア、Short Questionnaire to Assess Health-enhancing Physical Activity(SQUASH)に基づく身体活動レベルを比較検証した多施設共同試験である。
なお、本試験に参加した患者204人の内4年後に生存していた患者は128人、その内訳は乳がん患者110人、大腸がん患者18人であり、運動強化療法群は70人、通常ケア群は58人である。
本試験の結果、ベースライン時より4年後の疲労スコアは通常ケア群に比べて運動強化療法群で-1.13(95%信頼区間:-2.45~0.20)減少を示したが、統計学的有意な差は確認されなかった。また、身体活動スコアも疲労スコア同様に通常ケア群に比べて運動強化療法群で高く、その値は141.77分/週(95%信頼区間:1.31~281.61)を示していた。
以上のPACT試験の結果よりAnne Maria May氏らは以下のように結論を述べている。”化学療法中の運動は、疲労、吐き気、痛みなどの治療関連有害事象(TRAE)を減少させる効果があることはよく知られています。しかし、4年間の長期に渡ってその効果があることを証明した試験はPACT試験が初めてです。”


こんな記事を目にして、

「やっぱりがん患者も運動した方がいいのか!ブログ書いてるアナタもフィットネスクラブに復帰しなさいよ!」

などとお考えのそこのアナタ。



よーく、読んでください。

「なお、本試験に参加した患者204人の内4年後に生存していた患者は128人、その内訳は乳がん患者110人、大腸がん患者18人であり、運動強化療法群は70人、通常ケア群は58人である。」



204人中128人生存?って、4年生存率63%?

しかも元の論文では「乳がん患者204人と大腸がん患者33人の237人、そのうち適した者は197人」になっている…?

そして4年後に応じたのが128人。

最初の237人のうち、他の109人が亡くなったのかどうか、abstractだけでは分かりませんでした。



「18週間の運動プログラム」を実施とのこと、約4ヶ月ですね。もしかしたら237人のうち適した197人を除く40人は、その間に亡くなってしまったのかも。



国立がん研究センターのがん情報サービスによりますと、日本では乳がんは5年生存率9割近いし大腸がんも7割程度です。

なのでもし「生存者128名」となると、4年でこの数値ですから

乳がん、大腸がん患者が運動すると生存率が落ちる

という結論が妥当なのでは…?

しかしこの論文はオランダで書かれたもの、オランダの5年生存率調べてみましたが分かりませんでした。


また、こんな記事もあります。

専門医に聞こう:乳癌に対する食事と運動の効果

生活習慣の要因、乳癌、うつについて
食事や栄養などの生活習慣のうち、不安やうつを和らげるのに効果的な要因はありますか。(乳癌と診断されるまでは、不安やうつの問題はなかったように思います)。
Ligibel医師:多くの試験によって、不安やうつには運動が効果的であることが明らかになっており、ほんの少し体を動かすだけでも、気分が改善されることが示唆されています。通常、少しずつ運動を始めることと、始める前に主治医に相談することを推奨していますが、データから、散歩などの適度な運動は、ほとんどの乳癌サバイバーが安全に実行でき、さまざまな点で健康によいことがわかっています。
癌サバイバーでの情報は限られていますが、体重を減らすことは、女性のうつに有効であるということも確認されています。



注目すべきはここ。

散歩などの適度な運動は、ほとんどの乳癌サバイバーが安全に実行でき、さまざまな点で健康によいことがわかっています。」

散歩程度なら、日常生活で出来ますよね。

徒歩や自転車での通勤・通学・買物等、自宅や職場内での階段の昇り降り、お子さんやお孫さんの送迎等、ペットの散歩、などなどを普通に出来る方は特に問題ない、ということではないでしょうか。

この記事はどちらかというと「寝たきりは危険ですよ」っていう話なのではないかと思います。

抗がん剤の副作用がきつくて寝てるだけの人、いますよね。私は大腿ヘルニア手術後の一時期がそうでした。

そうなると筋力落ちてサルコペニアにもなる危険性が出てきます。

そこだけは気をつけましょう、という話でしょう。
いや、でも、太ってるとがんリスク上がるし…という方。

もしかして、こんな記事を読んで、よし、運動して減量しよう!などとお考えですか?

閉経後の肥満、乳がんのリスクに 40~50代は要注意

乳がんの発生・増殖には、卵巣で作られる女性ホルモン(エストロゲン)が関係しており、特に排卵時期に分泌されるエストロゲンにさらされる時間が長いほど、発症リスクを高めるとされる。昭和大学医学部乳腺外科の中村清吾教授は「妊娠初期には、乳がんとの関係が深いエストラジオール(E2)というタイプのエストロゲンの分泌が低下するので、妊娠・出産回数が多いほど、乳がんの発症リスクは下がる」と話す。
また閉経後は、卵巣で作られるエストロゲンが大幅に減少し、その代わり、わずかではあるが体内の脂肪組織でエストロゲンが作られるようになる。そのため、BMI(肥満指数)が25を超える肥満の女性の場合、血液中の女性ホルモンが増加することで、乳がんの発症リスクが高まってしまう。閉経後は体脂肪のコントロールをすることが予防のカギだ。



はい、ここにも落とし穴があります。

「体内の脂肪組織でエストロゲンが作られる」

この表現。ネット上でよく見かけます。

しかし、脂肪細胞がそのまま女性ホルモンに変化するわけではありません。

エストロゲンは、「アンドロゲン」というホルモンから酵素アロマターゼを介して合成されます。

「アンドロゲン」は男性ホルモン、男性は精巣から、また男女ともに副腎からも分泌されます。テストステロン、ジヒドロテストステロンなど数種類が含まれます。



「テストステロン」。はい、フィットネスマニアなら聞いたことがあるはずですね。

そう、筋肉を増強してくれるホルモンです。
女性の場合、これが酵素アロマターゼを介してエストロゲンになるのです。



なので

運動する→テストステロン分泌→エストロゲン合成→乳がん進行

となるわけです。

なので、がん予防のために減量したいなら、一食抜いて代わりにお茶を飲む程度の、軽めのファスティングをお勧めします。



また、運動すると「成長ホルモン」も分泌されます。

この成長ホルモンも、がん細胞を成長させてしまうのです。

高身長の人ほど「大腸がん」になりやすい

性格とは無関係である一方で、がんが体形と関係することはわかっている。世界がん研究基金の報告書によると、「身長の高さ」によって、大腸がん、閉経後の乳がんはリスクが「確実」に高くなり、膵臓がん、閉経前の乳がん、卵巣がんはハイリスクの「可能性が高い」と分析されている。
高身長とがんの影響では、現在、成長ホルモンの働きに注目が集まっている。成長ホルモンには発達を促進するだけでなく、細胞の「アポトーシス」を阻害する働きもある。アポトーシスとは「細胞が自ら消滅する」ことを意味する言葉で、がん細胞の始まりとなる細胞の多くはアポトーシスされるので、人はがんにならない(それを逃れたら、がん細胞となっていく)。成長ホルモンが多く分泌される人は、アポトーシスが阻害されるため、がん細胞が増殖しやすい、と考えられている。



この他、成長ホルモンによって生成されるIGF-1(インスリン用成長因子1)が乳がん細胞の成長を刺激する、とも考えられています。これは「乳がんと牛乳」にも載ってました。



なので

乳がん患者は、せいぜい脚の筋肉を維持する程度の運動しか、出来ないのですよ。

アロマターゼ阻害剤飲んでれば大丈夫?

いや、耐性の問題があります。

おそらく、激しい運動続けてる方が耐性つきやすいでしょう。



それでも運動を勧める人は、エビデンス提示してくださいね。

特に、フィットネス関係者。

その中でも特に、メディカルヨガ関係者!

「ため息呼吸」についてもよろしくお願いしますw

2018年4月 4日 (水)

薬剤耐性

さて。

今は小康状態の私の乳がん、最近また少し悪化してきました。

まぁ、原因はほぼ確定してるのですが、ネットでいろいろと調べてみたら、面白いことがわかりました。


いわゆる「抗がん剤」というのは、遺伝子の複製を阻害するものです。

がん細胞だけでなく正常細胞の遺伝子複製も阻害するので、髪が抜けるなどの副作用が出ます。

Wikipediaには「抗がん剤の作用機序としては、DNA合成阻害、細胞分裂阻害、DNA損傷、代謝拮抗、栄養阻害などがある。腫瘍細胞はいくつかの種類のものが混在しており、更に耐性を得やすい。」とあります。


注目すべきはこの「耐性を得やすい」というところ。


遺伝子の合成阻害に関しては、がん細胞は遺伝子を変異させて阻害を逃れることが知られています。これらの変異遺伝子はAnti Drug Gene、略して「ADG」と呼ばれます。

論文では○○耐性、という形で良く出てくるんですが、ネット上には患者向けに分かりやすく解説したものは見当たりません。せいぜいこのくらい。

古いタイプの抗がん剤、「遺伝子合成阻害剤」などと呼ばれる薬にこういう耐性があるのは知られていました。

この方などは抗がん剤治療を続けていたら、がん細胞にどんどん耐性がついてしまい、国内では使える抗がん剤がなくなり、日本ではまだ認可されていない抗がん剤での治療を受けに海外にまで行っていたそうです。すでにお亡くなりになってますが。


…と、ここまでは、何年か前に調べました。


しかし。

去年の暮れから始めた「ホルモン治療」。

これに関してはどうなのか?

調べてみました。


乳がんの内分泌抵抗性獲得メカニズムの解明


へぇ、抗エストロゲン製剤も、アロマターゼ阻害剤も、長期投与で耐性を獲得しちゃうんですね。

すごいですね、がん細胞。


他はどうだろう?

広い意味での「抗がん剤」には、分子標的薬も含まれます。最近では免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」が「夢の薬」などと呼ばれてもてはやされてますが。

検索したら、こんな記事が。

「一方で、薬が効かなくなった例も見つかった。九州大学病院で従来の抗がん剤など計7種類を投与した後、治療の選択肢がなくなった70歳代の女性にオプジーボを投与したところ、約1年で効果がなくなった。中西洋一・副病院長は「一定の割合で薬に耐性が生じる」と指摘する。」

高価な薬を頑張って使い続けても、効かなくなっちゃったりするんですね。

「夢の薬」の正体見たり。

新薬認可→治療→耐性獲得→また新薬認可→治療→耐性獲得→ ...(以下無限ループ)


耐性獲得を避けるため、短期間に腫瘍を縮小させようと大量処方したりすると副作用がひどくなりますし。

やっぱり、何とか免疫系を正常化して強化して、がんに対抗するしかなさそうですね。



2018年1月25日 (木)

アロマターゼ阻害剤

先日、今年初めての血液検査を受けてきました。

おかげさまで、腫瘍マーカーの値は、正常範囲でした。


何が効いたのかはよく分かりません。

モーズ軟膏で腫瘍そのものを小さくした効果か、それとも昨年12月から飲んでいるホルモン療法の薬「アロマターゼ阻害剤(アナストロゾール製剤、ジェネリック品)」が効いたのか、或いは昨年末あたりから飲んでいる某サプリのせいか、はたまた時折通っている岩盤浴の温熱治療効果か?


もうしばらく様子を見て、減らせるようなら、アロマターゼ阻害剤は減らして行きたいと思っています。


なんで他のものではなく、コレを減らしたいのか?

答えはズバリ、「副作用があるから」です。


では、どんな副作用があるのか?

そもそも、アロマターゼ阻害剤とは何なのか?


こちらに、国立がん研究センター中央病院の乳腺・腫瘍内科で書かれた説明があります。

ホルモン療法の手引き
(アロマターゼ阻害剤)
https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/division/pharmacy/pdf/AI.pdf

「アロマターゼ」というのは脂肪から女性ホルモンであるエストロゲンを作り出す酵素なのですが、その働きを阻害してエストロゲンを作らせないようにする。そういう薬です。

いわゆる「更年期障害」はエストロゲンが少なくてそれを補充する治療を行ったりしますが、ホルモン感受性のある乳がんではその逆の治療をします。

エストロゲンを作らせない、ということはつまり、人工的に「更年期障害」のような状態を作り出している、というわけです。

当然、更年期障害のような症状が副作用として現れます。

ほてり・多汗、関節痛・骨粗鬆症などの骨症状、脂質代謝異常、心血管系への影響。

他にも、白血球減少、肝機能障害、筋肉痛、感覚異常などなど…。


私の場合は、「ほてり」はありませんでした。

「ほてり・多汗」もしかして暑がりになるの?冬だしこうなればラッキー、と思っていたのですが。

これ、書き方が悪いです。

「体温調節がうまくいかなくなる」そうで、厚着してるとほてりやすい、っていう話だそうです。

冬はむしろ、冷えます。

冷えても、それになかなか気付かない。気付いた時にはかなり冷えていて、温めてもなかなか温まらない。

がん患者にとっては「ほてり」より「冷え」の方が注意すべきなのではないか、と思いますが…。国立がん研究センターの説明には「冷え」はありませんでした。何故なのかは分かりません。



他に出たのは「関節痛」と「筋肉痛」。左膝の痛みが再発しました。

去年11月には、5kmの登山マラソンを完走しました。殆ど歩いて、ですが。

その時は何ともなかった膝が、12月後半ぐらいから、近所へのウォーキングで痛くなる。筋肉痛もひどい。買い物でも痛みます。


これ、困ったもんなんです。


前回も書きましたが、がん患者はサルコペニア(骨格筋量・筋力の低下)にならないよう気をつけなければなりません。

しかし、だからといって筋トレで筋肉を増やしたりは出来ません。

何故なら、筋肉を肥大させる成長ホルモンは、がん細胞をも成長させてしまうからです。

なので、ごく軽い運動を少しずつ続けることで、今の筋肉量を維持するしかありません。

ところが、ちょっと歩いただけで関節痛や筋肉痛になってしまうと、それが出来なくなってしまうのです。

ウォーキングは血糖値を下げたり、体温を上げて血行を良くしたり、骨粗鬆症の予防になったりと、他にもさまざまな効果があるので続けたいんですが…。


薬剤師に相談したら、痛み止めやら湿布薬やら勧められました。

抗がん剤の時にもあった、「副作用止めの薬」の処方、ってヤツです。

をいをい、アロマターゼ阻害剤、何年も飲み続けなきゃいけない薬なんですよ。

その薬での副作用を、薬で止める?それも一緒に、何年も飲み続けなきゃいけないの?

ホルモンが出来なくなったせいで回復が遅れて痛みが出てる、その痛みを薬で止めたって、骨や筋肉が回復するわけじゃなし。



もうね、西洋医学の薬はこればっかりで…。


ちなみにこの薬、副作用に「骨粗鬆症」もあります。ウォーキングも難しくなってきたので、もしかしたらそのうち骨密度下がってくるかもしれません。

そうしたらどうなるか?カルシウム製剤だのビタミンD製剤だのビタミンK製剤だの出されるわけですよ。

もしかして不勉強な医師に当たってしまったら、カルシウムの補給に牛乳の飲用を勧められるかもしれませんね。牛乳はむしろ骨を弱くするし、エストロゲンも成長ホルモンもインスリン様成長因子も含まれてますから、乳がん患者は飲んではいけないのですけど。



そうそう、牛乳と言えば。

「乳がんと牛乳」のジェイン・プラント博士、血栓か何かでお亡くなりになったようです。

” she passed away from a blood clot - an possibly an unforeseen side-effect of the medication. ”

もしかしたらプラント博士も、ホルモン治療の薬を飲まれていたのかもしれません。

ちなみに乳がんのホルモン療法には「アロマターゼ阻害剤」以外にも「抗エストロゲン剤(ノルバテックスなど)」という薬も使われますが、こちらも心血管系に影響あり。

そもそも、がん患者は「トルソー症候群」と呼ばれる、血栓が出来やすい状態にあるのだそうです。特に乳がん患者には多いようです。

というわけで、ホルモン治療の薬を飲むのであれば副作用でその確率も上がるので、脳梗塞やら肺血栓塞栓症やら、そんなのにも気をつけなければなりません。

こういう不安を医師や薬剤師に相談するとどうなるでしょう?



抗血小板製剤やら何やら、処方されるわけですよwww



はぁ…。

ここまでくると、免疫療法だとかその他の代替療法、特に副作用の少ない治療法を医学系の学会も厚生労働省も認めようとしないのは、製薬会社が儲からないからだ、という陰謀論が信憑性を帯びてきます。

でも、FBあたりで腫瘍内科医らにいくら言っても聞きません。

洗脳がひどいのか、利益相反なのかは分かりません。



中には、

「私自身、標準治療の悲惨な現実を知らない時期に、多くの犠牲者を出してしまった罪は、未来永劫忘れません。」

自著にそう素直に書いて、高容量での抗がん剤の使用を反省してる医師もいるようですけど。日本の医学はまだまだです。

2018年1月13日 (土)

2018年になりました

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。


昨年は大変な一年でした。


一昨年の秋に鼠径ヘルニアで入院、手術。

入院中に激痩せしたおかげで予後が悪く、年明けぐらいから乳がんが悪化。

頑張ってリハビリするものの、食事をうまく消化吸収できず冷えがものすごく、筋力も落ちて五十肩で腕が上がらなくなり、腫瘍が大きくなり皮膚浸潤、いわゆる「花咲き乳がん」になり浸み出してくる体液をいかに抑えるか、の試行錯誤。

自然療法は意外と効果が弱く、漢方薬も善し悪しあるのだな、と教えられました。

特に、ネットでも専門家からでも、得た情報を鵜呑みにしないこと!

例えば、「花咲き乳がん」から出血があった場合、「悪い血だから出るのはむしろいいこと。全部出し切ったら治る」みたいなことが書いてあるサイトがあります。

これ、要注意です。

本当にそれで治るのか?と、乳がん関連の自然療法系ブログを見てると、何年も全く更新されてない、或いは「ブログ主は亡くなりました」とご挨拶文が載っているものが幾つか見受けられました。

実は亡くなってる人が多い…?

よくよく調べてみると、出血は「動脈浸潤」、つまりがん細胞が動脈を破って、そこから出てきている可能性もあるのです。

出血性のショックで救急搬送されたり、お亡くなりになってる方々もいらっしゃる、と。

これは、西洋医学系の論文などで知りました。

しかし。そうとは分かったものの。出血を止める方法が、自然療法では見当たらない。

医師に相談したところ、勧められたのが「モーズ軟膏」でした。

Mohsペーストが著効した局所進行乳癌の1例
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjcs/37/6/37_1096/_pdf

調べてみて、これなら受けてみてもいいかも、と思い、施術を受けました。

私の場合、「著効した」とまではいきませんが、腫瘍がかなり小さくなったこと、出血が止まったことは大きな成果でした。

西洋医学も捨てたもんじゃないですね。


では、漢方薬はどうかと言いますと。

がん患者に処方される漢方薬として、有名なものに「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」「十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)」があります。

最後の部分、「湯」が「丸」になってる場合は、形状が丸薬というだけで、有効成分は同じです。

この二つの薬に共通している生薬に「黄耆(おうぎ)」があります。

これは単体でもがんの治療に用いられるそうです。

ところが

この黄耆(おうぎ)、実はイソフラボンを含んでおります。

参考

なので、ホルモン感受性のある乳がんにはむしろ逆効果なのです。

知らずに売っている漢方薬屋さん、もしかしたら結構いるのではないでしょうか?


ここまで読んで、「やっぱり西洋医学の方が優れてるじゃないか」と呟いたそこのあなた。

私の乳がんがここまで悪化したのも、西洋医学のせいなんです。


まず最初に、抗がん剤の点滴でひどい副作用が出ました。

三週間で体重が60kg→50kgに落ちても、医師は方針を変えようとはしませんでした(ガイドライン違反らしい)。

そしてヘルニア入院時の激痩せ。この時は55kg→49kgまで落ちました。

がん患者が「がんそのもの」で亡くなる場合、がんに栄養分を取られて激痩せ(サルコペニア)し、悪液質(カヘキシア)に陥る場合が多いようです。

というわけで、肥満傾向にはないがん患者を「痩せさせてはいけない」はずなんです。

食欲もない、消化機能も弱ってる、そういう状態の人間に断食を勧める代替療法家もいて、それもまた困ったもんだと思いますが…。それはさておき。


上記の「モーズ軟膏(モーズ・ペーストとも呼ばれる)」、発明者のモーズ医師が動物実験を経て最初に人間に応用したのが1936年。今から80年以上も前の話です。

ところが日本で使われ出したのはつい最近の話。論文等検索すると2010年以降のものばかりです。

どうも、日本では原料の亜鉛華だか何だかが手に入らないとかで、長い間使えなかったみたいです。

がん治療にかかわるものって、治療法が発見されたのはかなり古いのに、今までろくに検証されてこなかったものが多いですよね。ビタミンC点滴とかアミグダリンとか。


丸山ワクチンもそう。今頃になって臨床試験やってるらしいです。


一方、漢方薬…というより中医学は、西洋医学の手法を取り入れて、随分と進んできています。

中国では検診も普及しておらず日本のような健康保険制度もないので、がん患者の多くは末期になってから病院に行きます。しかも、お金がないので高価な抗がん剤はなかなか使えません。

しかし、死亡率などは日本とそれほど変わらないのだそうです。漢方を利用してるから。

有名ところでは「天仙液」というものがあります。栄養ドリンクのような形で売っています。

中国やアジア諸国では認められているこの薬、日本では認可されていません。だからサプリメント扱いでとても高価です。

他にもいろいろな生薬があります。現在お試し中です。


ところが、日本ではまだまだ最近の中医学を取り入れようという気配はありません。

高価な上に有効率がそれほど高いわけでもなく、副作用もある免疫チェックポイント阻害剤を「夢の薬」のように崇め奉って使っています。ステマなんでしょうか?


最近、WHOが伝統医療も取り入れるとの発表をしたそうです。

これを受けて日本のがん治療は変わるのか?しばらくはそのままでしょうが、医療関係者の意識は変わっていくかもしれませんね。


今年もよろしくお願いいたします。




















2017年11月30日 (木)

再び病院へ

お久しぶりです。

シクロフォスファミドの点滴に懲りて以来、食事療法や自然療法での乳がん寛解を目指して手当などいろいろと行っておりましたが、最近になって腫瘍からの出血が激しくなりました。

最初のうちはすぐに止まったし、悪い血が出てるからむしろいいことなのかな…などと思いあまり気にしませんでした。

しかしあまりにも大量に出血することが続き、これは出血多量でどうにかなってしまうかもしれない、という危機感から再度病院へ行きました。シクロフォスファミドの病院ではなく、ヘルニア入院後血液検査をしていた病院ですが。

そこで「モーズ軟膏」というものを塗ってもらい、腫瘍表面を固めて、とりあえず出血多量の危機は乗り越えました。

どうやら、シクロフォスファミドの薬害を受けた私の身体は、自然療法では治しようもないぐらい免疫系にダメージを受けたようです。

仕方なく、ホルモン療法も始めることにしました。

しかし。ホルモン療法も、副作用が怖いんですよね…。

特に「ケモブレイン」。

最近、本を一冊読み切るのが難しくなってきています。

集中力が続かないんです。

おかげで、趣味の紙芝居製作にも影響が出ています。

やれやれ…。

何でもケモブレイン、20年近く続くこともあるとか。

そんなの聞いてたら、術前化学療法なんて絶対に断わっていたのに。

知らないということは恐ろしい。

せめて、子供達の世代にはこういったことは極力減らせるよう、拡散に努めたいと思います。

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Sage's Link List

  • がん対策推進基本計画
    厚生労働省が平成24年に発表したもの。これによると、治療せずに様子を見る「経過観察」はしちゃダメ!なのかな?なんで?w
  • 国立がん研究センター
    食事療法については何も載っていません。アルコール摂取を控えましょう、肥満に注意しましょう、ぐらい。

Sage's Music List

  • サラ・ブライトマン: 神々のシンフォニー
    日本盤のみボーナストラック追加。
  • 3/8にリマスター発売。
    Pink Floyd: 狂気
    まさに「狂気の沙汰」ですね。
  • Walk This Way
    RUN D.M.C.:
    エアロスミスとのコラボ。
  • Somewhere I Belong
    LINKIN PARK: METEORA
    あるプログラムでの使用曲。
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