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2018年6月21日 (木)

乳がんヨガ

先日、こんなイベントがあるのを発見しました。

【募集開始】乳がんヨガ指導者養成講座 つくば市

ほぉ。以前、ヨガとは言えないヨガセラピーの講師を務めた方が、今度は「指導者養成」ですと。

なーにやってんだか。

と思ったら。

乳がんヨガ」、大々的に宣伝してやってるんですね。

しかも、サイトでは「術後の回復にリハビリとしてのヨガを推進しています」とありますが、指導者養成講座へのリンクの画像には「乳がん患者さんにヨガを教えてみませんか」とあり、対象が「乳がん経験者」なのか「乳がん患者」なのかハッキリしません。

一応、サイトでの文章読む限りは対象は「乳がん経験者」のようです。おそらく医療広告ガイドライン対策でしょう。

どうやらこの「メディカルヨガ」。こちらの本を教科書にしているようです。

メディカルヨガ-ヨガの処方箋

中古品を買って読んでみました。amazonよりヤフオクが安かったのでブックオフヤフオク店からの購入です。

この本自体は、真面目な本です。ヨガの基本も書かれているし、各症例に応じた内容は医学的根拠を伴って書いてあります。食事のアドバイスもありますし、安全にも配慮しています。

しかし「乳がん」の章はありません。

あるのは「がん」の章。第12章です。

その章の最初のページ(p200)に、ある乳がん患者さんが「慢性病患者にヨガを教える正看護婦(原文ママ)」からヨガセラピーを受けることになるまでの経緯が記載されています。

手術後の、化学療法中に受け始めたのだそうです。

次のページには「ヨガができること」という項目があり、こう書かれています。

以下引用

-----

ヨガを通じ、がん患者は化学療法などの治療の期間やその後のストレスを和らげ、副作用を乗り切ることができるでしょう。がん治療を受けている人は通常、力強い動きのヨガは行いませんが、ヨガのポーズはそれぞれの身体の状態に合わせて調整できます。心身回復の姿勢と簡単な呼吸法(プラーナヤーマ)は活力を与え、なおかつ、リラックス効果があり、また身体に負担をかけることはほとんどありません。瞑想やイメージ・トレーニングには、深いリラックス効果があり、不安を和らげることができます。

-----

この後、瞑想、呼吸法などのについての記述が続きます。

注目すべきはここです。

>ヨガを通じ、がん患者は化学療法などの治療の期間やその後のストレスを和らげ、

化学療法を受けていることが前提のようです。

何故か?

以前書きましたね。乳がん患者が運動するとどうなるか。

実際、p202には「痛みがひどくなったとの否定的なコメントをした人がいました。」との記述があります。

科学的根拠としては、よくある「QOLの向上」と、p203で「悪性黒色腫患者の疲労感、抑うつ感、精神的混乱を大きく和らげ、がんと闘うナチュラルキラー細胞の働きを活発にすることがわかりました。」
とあるのみです。

6年後の追跡調査で、悪性黒色腫患者のうち認知行動療法(ヨガとは書かれていない)を受けた34人のうち死亡者は3名、比較対照群、つまり認知行動療法を受けなかった34人のうち死亡者は10名。
悪性黒色腫とは皮膚がんの一種で、メラノーマと呼ばれるものです。オプジーボが適用されることでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

ほくろのような黒いシミが特徴。紫外線曝露と機械的刺激が影響しているのではないかと考えられているようです。

NK細胞が増えたとはいえ、6年後の死亡率が1割弱。行わなかった場合と比べて確かに減ってはいます。

おそらく、紫外線曝露が多かった方がそれを減らし、認知行動療法を行うことで免疫が改善した、ということはあるのかもしれません。

ですが、機械的刺激でメラノーマ発症された方が、認知行動療法による機械的刺激で悪化された可能性はないのでしょうか?

さらには、確か、NK細胞はただ増やしただけでは効果なかったのではありませんでしたか?

呼吸法や「マインドフルネス瞑想法」による効果はあるでしょう。もしかしたら免疫チェックポイントを改善する方向にはたらくこともあるかも知れません。それならそれで、アサナを行う前にしっかり呼吸法や瞑想法を行っておくべきです。



何故なら、p212を見てください。



「スーダ・キャロリン・ランディーンはクリパル・ヨガの指導者で、三度にわたり乳がんを克服したのですが、手術後1週間はストレッチを控えることを勧めています。また、自らの経験から、控えめにヨガを楽しむことの重要性を述べています。」



この記述からは何ともいえませんが、おそらくこのスーダ・キャロリン・ランディーンは、ヨガの指導者として働きながら、乳がんが再発した経験を持っているのではないでしょうか。

だから、自分の経験から、ヨガは控えめにしなさいよ、とアドバイスしているのではないでしょうか。



メラノーマや内臓系のがんなど、ホルモンが関連しないがんも含めた「がんヨガ」ではなく、ホルモンの影響の大きい「乳がん」患者や経験者を対象とした「乳がんヨガ」。

大病院が率先して行うのも理解できます。何しろ抗がん剤やホルモン療法などとの併用必須ですからね。併用しなければ悪化します。間違いないです。



ちなみに、他にもいろんなヨガやってるらしいですが、「メディカルヨガ」の本に出てくる「うつ病」「不眠症」「糖尿病」「繊維筋痛症」などのクラスはないようですね。

「うつ対策ヨガ」なんて流行りそうですが…

何故やらないか?反西洋医学系の人ならピンとくるでしょう。



「向精神薬が売れなくなるから」



結局、こういうことです。あー疲れた。アイアンガーヨガの本に載ってたアサナでリラックスしよう。

機会があれば、「メディカルヨガ」と「アイアンガーヨガ」の違いも書くかも知れませんが、それは、問い合わせの返事が来てからですね。

2017年12月12日 (火)

祝 受賞!

先日、医師兼ジャーナリストの村中璃子さんが、マドックス賞を受賞されましたそうで、おめでとうございます。

ところで

「医学界のピューリッツァ賞」という表現も散見されるこの「マドックス賞」ですが、私は失礼ながらその存在を村中さんが受賞するまで存じませんでした。

さて、どのような賞なのでしょう?

ジョン・マドックス賞(Wikipediaより)

ジョン・マドックス賞は、公共の利益に関わる問題について健全な科学とエビデンスを広めるために、障害や敵意にさらされながらも貢献した個人に与えられる国際的な賞[1]。
賞に名の冠された、ジョン・マドックス(en:John_Maddox)は、科学雑誌『ネイチャー』の編集長を22年務め、同誌を一流専門誌に育てた。熱意とたゆまぬ努力をもって科学を守り、困難な議論に関わり、他の人々もそこに加わるようインスピレーションを与えた人物である。書き手であり編集者としての長い人生を通じて、人々の態度と考え方を変え、科学の理解と認知を高めるために戦い続けた。
本賞は、マドックスが長年編集者を務めた科学誌『ネイチャー』と、王立協会での交流のあったマドックスの友人、ラルフ・コーン卿の設立した「コーン財団」、マドックス卿が2009年に他界するまで役員を務めた「センス・アバウト・サイエンス」の共催によるものである。
マドックス卿について、友人で科学者のウォルター・グラッツァー氏はこう語っている。
マドックスは、科学的発見や技術の進歩における、ありとあらゆる新しいこと、刺激的なことについて、誤り、不誠実、偽物であると信じたことは恐れずに批判しながらも、精力的に書きつづけた。その仕事はユーモアと優雅さにあふれるものだったが、決して難しい議論から逃げることは無く、むしろそれを楽しんだ。彼の率直さは、時には敵を生み、しばしば上層部を怒らせたが、それよりももっと多くの仲間をもたらした。人々の態度や考え方を変え、社会が科学をより深く理解するよう戦い続けた。[1]

ふむ。

Natureはともかく、この「コーン財団(the Kohn Foundation)」と「センス・アバウト・サイエンス(Sense about Science)」ってのは何ぞや?またしても私の知らないものが出てきました。

センス・アバウト・サイエンスについては英語版のWikipediaにありました。アストラゼネカやファイザーなどの製薬会社からの寄付で運営されてるそうです。

For example, for the fiscal year ending 5 April 2008, the trust received £145,902 in donations. Disclosed corporate donations comprised £88,000 with pharmaceutical company Astra Zeneca donating £35,000.[71] Previous donations included other pharmaceutical industries such as Pfizer.[71]

ふーん。もしかしたらGSKやメルクも?

まぁいいや、ではコーン財団はどうなんでしょう。

…?

検索してもヒットしない…?

ここのサイトのリンクは切れてますね。

仕方なくツイッターを検索してみると、こんなツイートが。

@MedecineLibre
John Maddox prize attributed to MD @rikomrnk for her great work to reaffirm anti-HPV vaccine safety in Japan. Problem: this prize awarded by @senseaboutsci is funded by The Kohn Foundation who owns £145.366 of HPV vaccine producer @GSK shares. Her work deserved a COI free prize.

COIとは「利益相反」のこと。

GSK(グラクソスミスクライン)はHPVワクチン「サーバリックス」のメーカーです。

そのGSKの株式を所有しているコーン財団が、HPVワクチン推進派の村中さんに賞を出したことを

「利益相反の自由賞」

と皮肉っているのですねw

なるほどぉ~www


しかし、受賞者の村中璃子さん。何かいろいろご不満があるようです。

メディアが一切報道しない!というのがその理由。

@rikomrnk
N社は巨大で影響力も大ですが、良識ある記者のいる他のメディアから取材も来てます。日本の記者だけ低レベルで世界に取り残されてるなんて思いたくない。私の受賞は大メディアのカルト化を前にメディア界が危機感を新たにし、専門家と社会をつなぐいい記者がたくさん育つきっかけになると信じてます

大メディアが「カルト」なんですと。

まぁ、ある意味では当たってますが…ちょっと違うんじゃないの?

でも、私も正直いって、もう少し報道されるかと思ってました。だって大メディアは製薬会社とズブズブだから。しかし、今回のこの受賞はなかなか報道されない。

なんでだろう?

ということで、再検索。

村中璃子さんのWikipediaページ

村中 璃子(むらなか りこ)は、日本の医師、ジャーナリストである。WHO(世界保健機関)の医療社会学者、外資系製薬会社の疫学調査担当ディレクターを経て、臨床医並びにペンネームでのフリージャーナリスト活動を行う。

東京都生まれ。父は政治記者。外祖父は医師。一橋大学出身の探検家兼外科医の関野吉晴の本を読んだのをきっかけに、一橋大社会学部に進学。在学中は中東などに一人で訪れ、国際社会学の梶田孝道教授のゼミに1期生として参加。同学部卒業後、一橋大学大学院社会学研究科国際社会学専攻修士課程修了、社会学修士。同博士課程進学[1]。

一橋大学大学院社会学研究科博士課程中退後、北海道大学医学部卒業。医師免許取得後、世界保健機関西太平洋地域事務局(WPRO)新興・再興感染症チームでアウトブレイクサーベイランスやパンデミック対策に従事。報道監視業務や、医療社会学者の肩書でのアウトブレイク後の農村調査などを行った[2]。

日本に帰国後、外資系製薬会社のディレクターとなり2年間肺炎レンサ球菌の疫学調査に従事するが、2009年新型インフルエンザの世界的流行を機に世界保健機関に戻る。その後大学時代の友人である新聞記者に、メディア関係者の懇親会に招かれたのを機に、フリーのジャーナリストとなる。2014年の西アフリカエボラ出血熱流行の際には、バイオセキュリティーの観点から論考を発表し、読売新聞の「回顧論壇2014」で、遠藤乾による論考三選の一本に選ばれた[3]。2016年京都大学大学院医学研究科非常勤講師[4][5]。

2017年、ヒトパピローマウイルスワクチンの問題を扱ったことなどが評価され、『ネイチャー』誌等が主催し、「公共の利益に関わる問題について健全な科学とエビデンスを広めるために、障害や敵意にさらされながらも貢献した個人」に対して贈られるジョン・マドックス賞を、日本人として初めて受賞した[6][7]。

公式ページのプロフィールはこちら

下の方に一橋大の広報誌へのリンクがありますね、pdf形式の。

そこを開くと、こんなことが書かれています。

東京で生まれ育った村中。父親は政治記者として活躍した根っからのジャーナリストだ。故・大平正芳元首相と親交が深く、大平氏の葬儀を伝えるテレビニュースでは、親族と並んで最前列に立つ姿が映された。

一方、母親の家系には祖父母の代から医者が多い。現在の村中の職業は、まさにそんな両親の血が混ざり合った産物のように思える。

ふーん、ジャーナリスト活動は親の七光…いやいや、優秀な家系のお家にお生まれになったのですね。一般庶民としては実に羨ましい。

一橋大在学中の話は、詳細に語ってますね。

修士まで出てるし、一橋大の広報誌なんだから当然といえばですが。

海外旅行しまくり。いいですね経済的余裕のある人は。ああこれも僻みになってしまいますねぇお恥ずかしいw

しかし、医学生として、医師としての記述はこれだけ。

6年間、札幌で暮らしながら医学を学んだ村中は、縁あってWHOで働くことになる。
『臨床医としての仕事も興味深く、やりがいのある経験でした。しかし、社会学を学んだ経験も活かし、何らかの形で海外医療に携わりたいという初心は変わっておらず、WHOで働かないかという話をもらった時には二つ返事で引き受けました』

…?

そういえば。

以前から、「村中璃子」はペンネームであり、本名を公開しない、名刺すら持たないジャーナリストということで、一部で話題になってはおりました。

「村中璃子」さんはジャーナリストなのだろうか?

医師兼ジャーナリストなら、どちらにおいても自らの言論に責任を持つ、という意味で本名で活動するのが筋では?という内容。私も同意見です。

しかも、医師資格に関してはこんなことも。

◆村中 璃子(中村理子)さんが医師免許を有してるかについて

村中璃子さんの本名は「中村理子」らしいとの噂。

しかしその名前での医籍登録は一名のみ、年齢的にどうなの?本当に医師免許持ってるの?という内容。

ちなみに医籍登録されている中村理子さんは、村中璃子さんとは別人のようです。

@Puku_Pukuro
村中璃子の本名が中村理子とはわかっていますが、医師とは確認できていませんよ。医師等資格確認検索で「中村 理子」を検索すると1件(平成6年に医籍登録)出ますが、この方は佐賀医科大学出身の精神科医です。吉村猛先生はどうやって彼女が医師と確認したのでしょうか。

ふーん…

ん?

てことは

村中璃子さん、医師免許持ってないの?????

個人の公式サイトには「医師、ジャーナリスト」ってしっかり書いてありますが…。

???

医師法 第18条 医師でなければ、医師又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。

前にも書きましたが、本名明かさないで医師として活動するのは、この条文に反してる可能性があるんですよね。

メディアが書かないのも分かります。医師として活動してるのに、医師免許が確認できないような人のニュース、怖くて出せないでしょう。ましてそういう人が書いた本の出版なんて無理。

近藤誠医師がワクチン本出した時には村中さん、自分は出せないのに、と怒ってらっしゃいました。

医師免許を持っていることが証明できれば、出版も可能なのでは?と思いますけど。

医学部卒業しただけで国家試験受けてない、或いは受けたけど落ちた、って可能性もありますね。

その辺、北海道大学としてはどうなんでしょうねぇ?

でも、HPVワクチン推進してるのがこういう人だと判明して、むしろ納得しました。

だって、テレビで見たHPVワクチン被害少女達。YouTubeでは世界中のHPVワクチン被害者の動画が見れますが、あの症状を

「心因性」

「ヒステリー」

それで片付けるって…とても医師とは思えませんから。

しかも「日本だけ」って言い張ってるし。

今後、HPVワクチンがどうなっていくのかは分かりません。

しかし、子宮頸がん予防にはワクチンを打つのではなく、性生活も含め生活習慣を悪化させないことで予防していく、という方法が賢明だと思います。



最近わりと流行ってる、昔は少なかったであろう明るい色の「おばあちゃんの着物」をお召しになってマドックス賞を受賞された村中璃子さん。

受賞、お目出度うございます!!!

2017年7月26日 (水)

標準治療と代替療法 2

お久しぶりです。

ひと月ほど前の話ですが、小林麻央さんがお亡くなりになりましたね。ご冥福をお祈りいたします。

彼女のブログによると、最初は手術を拒否、抗がん剤治療したものの改善が見られず、結局手術、放射線治療も行ったもののお亡くなりに、ということらしいです。

メディアはこういう報道はせずに、気功がどうの水素温熱療法がどうのと騒いでますが…医療業界に牛耳られると「報道の自由」なんてどこへやら。国ではなく企業集団による言論統制。これが「資本主義」なんですね。

さて

小林麻央さんも受けた、手術・抗がん剤治療・放射線治療をがんの「三大療法」といい、日本ではこれが標準になっています。

ところで、どうしてこれらの治療法が「標準療法」で、温熱療法や食事療法などは「代替療法」、標準に代わるものという扱いなのか、ご存知ですか?

「そりゃ、三大療法が効果があるからでしょ?」とお答えになる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、残念ながら違います。

日本も戦前は、漢方医学や鍼灸などで病気を治すケースもありました。

しかし戦後はアメリカの言いなりです。

では、アメリカではどうしてこれらが標準となったか?

ユースタス・マリンズ著「医療殺戮」を参考に説明いたします。

19世紀末までは、医者は自由契約で診療していたそうです。ですが患者は殆ど金持ち階級、一般庶民は殆ど医者にはかかりませんでした。

王様の病気を治せば莫大な富が得られます。しかし反面、失敗したら殺されることも。

このようなリスクを減らすため、医者は少数精鋭の同業者と集まり情報交換し、仕事上のメリットとリスクを平均化しようと試みたらしく、医療独占支配を始めました。イギリス国王ヘンリー八世の時代です。

1511年に定められた法律で、「専門委員団」の許可なしに内科や外科を開業してはいけない、と定め、続いて医科大学を設置し、医師資格者とそうでない者を分け始めました。

ところが、この法律に基づいて排除されていったのが、貧しい者達を相手にしていた無資格の医者。無資格であっても貧しい者達を救っていた者がいなくなり、甚大な被害が出ました。そのためイギリスでは「無資格の医師の罪」を免除しました。

しかしアメリカでは違いました。

19世紀の医学校では、ホメオパシー(同種療法)が主流でした。

「ホメオパシーって、レメディっていう砂糖玉なめるアレ?」という声が上がるかもしれません。

それも一種のホメオパシーなのですが、ホメオパシーとは、「その病気や症状を起こしうる薬(やもの)を使って、その病気や症状を治すことができる」とする、18世紀末から19世紀初期にかけてザムエル・ハーネマンが唱えた治療法です。

例えば花粉症の治療に「舌下免疫療法」というのがありますね。アレルギーの原因物質(アレルゲン)を含むエキスを舌の下に投与し、体内に吸収させる方法で、この投与を継続的に行うことで症状を軽減させていくものです。これもホメオパシーの一種。それらを全て含めての「ホメオパシー」です。

「でも、ホメオパシーってアレルギー以外に効くの?」って疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

1854年のコレラの大流行の際、ホメオパシー治療では死亡率16.4%だったのに対し、アロパシー(対症療法、今の日本での標準医療)治療では50%だったとか。

また、猩紅熱、ジフテリア、百日咳、はしかによる小児死亡率が90%も低下したのは1860年から1896年の間。抗生物質や予防接種の導入前の話。ホメオパシー医療もこれらの死亡率の低下にかなり貢献したと思われます。

1847年の米国医師会設立当時も、ホメオパシー医師がアロパシー医師の二倍以上いたそうです。

ところが、米国医師会は、ホメオパシー医師を排除しだします。

どちらも効果がある治療法なら、共存可能なはずだし、得意分野毎での棲み分けも可能かと思われますが…。

医療を独占支配したのは、石油独占支配に成功したジョン・D・ロックフェラーでした。

そして、消滅寸前だった米国医師会を、製薬会社を巻き込んで支配し強大な権力を得たのがジョージ・H・シモンズ博士。悪名高い「ニセ医者」で、実際はジャーナリストでろくに診察したことはないそうです。しかも当初は、ホメオパシー医師である旨、広告に記載しておりました。

このシモンズ博士と、片腕だったモリス・フィッシュべインは、薬の認可などで製薬業界から多大な利益を得ました。

製薬会社の株を買う→薬を認可→株が上がる→下がる前に売り抜け

なんてインサイダー取引w

こうして、製薬会社と癒着して危険な薬でも何でも認可する、という体制が出来たのです。

例えば、メルク社の「トリパルサミド」という薬。

梅毒の症状を抑えるための薬でしたが、ヒ素を含んだ危険な薬でした。実際、開発者のポール・エリックはこの薬のせいで視神経が委縮して失明する恐れがあることを発見してこの薬を放棄しました。しかしエリックが警告しても、米国医師会やメルク社、ロックフェラー医学研究所は受け入れず、販売を続けました。

薬害はこの頃から、だったんですねぇ…。

逆に、ヨーロッパで実績のある敗血症の薬、スルファニルアミドはなかなか認可されませんでした。

製薬会社がフィッシュベインの望みどおりの対応をしなかったので。

ルーズベルト大統領の家族の一人が敗血症になりかかって急遽取り寄せて使用、ようやく認可されたそうです。

さらに、1962年、議会は製薬会社に、医薬品の効能の証明を義務付ける厳しい規制法案を可決しました。

困ったのは製薬会社です。何しろ効能のない薬を売っていたものですから。

米国医師会は「小競り合いをすればよい」というアドバイスを与えました。

薬の効能の証明から目をそらすために、他をけん制しろ、という意味だったようです。

「ニセ医療撲滅戦争」勃発です。どこかの匿名医師みたいですねw

具体的には

・カイロプラクティック撲滅
・「ビタミンをもっと摂取しましょう」などと食事療法めいたビラ配りも禁止
・薬草などを原料とした膏薬、民間薬の規制(薬害報告などは一切出ていない)

特に「レアトリル」(ビタミンB17、枇杷の葉や種、梅干の種などに含まれる天然の抗がん物質)を扱う業者は徹底的に「手入れ」を行われました。がんは当時から製薬会社のドル箱、抗がん剤をもっと売りたいのにこういうものが売られていては邪魔だったからです。

反面、石油系製薬会社の薬は保護されました。

しかし、この「ニセ医療撲滅戦争」は長くは続きませんでした。

薬草を細々と販売する老人を刑務所に入れる、などという恐怖政治への反動が起こったのです。


では、放射線治療はどうでしょうか。

放射線治療の始まりはメモリアル・スローン・ケタリング病院と関わりのあるフェルプス・ドッジ社会長のジェームズ・ダグラスが、自分の鉱山に放射性物質の鉱床を発見したことがきっかけで、政府の鉱山局を動かし、国立ラジウム研究所を設立したあたりから始まります。

ジェームズ・ダグラスは、メモリアル病院に10万ドルの寄付を約束しました。但し自分の主治医を雇う事と、メモリアル病院をがん治療専門とし、がん治療にラジウムを使うという条件付きでした。

メモリアル病院はこれを受け入れました。

当初は放射線はがんに効果がある、と信じてのことでした。

1924年、メモリアル病院では18000ドル分のラジウムを治療に使い、70000ドルの治療費を請求したそうです。

しかしどれだけ実験しても治療しても、効果は確認できませんでした。

「症状が重いため放ったらかしにされた患者の方が、症状が軽くて治療を受けた患者よりも、実際の生存期間は長くなっている」

元上院議員のヒューバート・ハンフリーは1973年に膀胱がんが見つかり、X線照射の治療を受けて1976年に主治医は「われわれの見る限り、上院議員のがんは完治した」と発表しました。さらに放射線治療の宣伝のために頻繁に引き合いに出されました。薬剤師の資格を持った議員なので医療業界の広告塔となったのでしょう。

しかし本人は、死ぬ直前には放射線治療に幻滅していました。その後ハンフリーは抗がん剤治療を受けて衰弱、最後にはメモリアル病院に戻ることをきっぱりと拒絶しました。そして1978年1月に亡くなりました。

さてこのような「標準治療」ですが、1987年、米国ガン協会の理事も務めたアンナ・ローゼンバーグがガンの治療法を「外科手術・抗がん剤・放射線療法」に限るべき、と言い出しました。

しかし1988年2月にはワシントン・ポスト紙に「がん治療は有害」という記事が掲載されます。

どうやらこの頃から、「外科手術・抗がん剤・放射線療法」ではがんは治らない、ということが一般庶民にもわかってきたようです。

最近になってようやく「ホリスティック医療」という、病気を身体の組織全体でとらえる新しい動きが起こってきました。

しかし日本ではまだまだです。何しろアンナ・ローゼンバーグの「がんの治療法を『外科手術・抗がん剤・放射線療法』に限るべき」という発言、これを「がん対策基本法」で実施してしまっていますから。

しかもこの法律の制定は平成18年、2006年です。「乳がんと牛乳」などの著書がすでに出ていた時期です。欧米では既に三大療法以外の治療法へ舵を切った後に、です。

敗戦国だから仕方ないとはいえ、上記のようなアメリカ発の滅茶苦茶な医療を押し付けられてばかりでは、助かる命も助かりません。

小林麻央さん。改めて、ご冥福をお祈りいたします。

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Sage's Link List

  • がん対策推進基本計画
    厚生労働省が平成24年に発表したもの。これによると、治療せずに様子を見る「経過観察」はしちゃダメ!なのかな?なんで?w
  • 国立がん研究センター
    食事療法については何も載っていません。アルコール摂取を控えましょう、肥満に注意しましょう、ぐらい。

Sage's Music List

  • サラ・ブライトマン: 神々のシンフォニー
    日本盤のみボーナストラック追加。
  • 3/8にリマスター発売。
    Pink Floyd: 狂気
    まさに「狂気の沙汰」ですね。
  • Walk This Way
    RUN D.M.C.:
    エアロスミスとのコラボ。
  • Somewhere I Belong
    LINKIN PARK: METEORA
    あるプログラムでの使用曲。
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